建設リサイクル法の対象工事と知識
建設リサイクル法をご存じでしょうか?
対象工事の範囲を知り、解体工事を行う際には事前知識として詳しく知っておきましょう。
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建設というと建築工事を思いがちですが、建設リサイクル法の対象工事には解体工事も含まれます。建設リサイクル法とは平成12年5月31日に公布された「建設工事に係る資源の再資源化に関する法律」で、この法律を守らずに工事を行うことは禁じられております。
これは建設資材のリサイクルの促進を図る為の法律で、届けの提出は発注者である施主が行うものですが、業者に委託することもできます。また、その場合は委任状が必要になりますのでご注意ください。
届けの提出は解体工事施工の7日前までが期限になっており、届けの提出を怠った場合、罰則を受けるのは工事の発注者になります。
業者に委託していても同様に罰則は発注者にいくことになるので、業者への確認もきちんとしておく必要があります。
届出をしなかった場合の罰則は、罰金20万と定められていますが、罰則はすぐに適用されてしまう訳ではないので、期限がすぎていても提出するようにしましょう。
建設リサイクル法の主な内容は次のとおりです
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1.建設資材の再資源化等の義務付け
対象としては次のようなものがあります。
・木材:木質ボード、木材チップ等
・コンクリート塊:路盤材、骨材、プレキャスト板等
・アスファルト・コンクリート塊:再生加熱アスファルト混合物、路盤材等
・コンクリート及び鉄から成る建設資材:プレキャスト鉄筋コンクリート版・U字溝などの二次製品 -
2.発注者または自主施工者による工事の事前届出と報告義務
元請け業者は再資源化が完了した際に発注者に書面でその旨を報告する義務があります。
また記録を作成し保存しておく必要もあります。 -
解体工事業者の登録制度や技術管理者による解体工事の監督
解体工事業を営む業者であれば、元請け・下請けに係わらず登録が必要となります。
ただし、建設業法における「土木工事業」、「建築工事業」、「とび・土工工事業」のいずれかの許可を受けている方については、登録の必要はありません。
また、営業所を置かない都道府県であっても、その区域で解体工事を行う場合は、都道府県ごとに登録が必要となります。
建設リサイクル法は業者だけではなく、依頼した発注者も守らなければならないものです。
解体業者のなかにはこのような法律を守らず、ずさんな工事を行う業者も少なくありません。
解体業者選びの際は、法律を守る、きちんとした業者を選ぶようにしましょう。